ほがらか日記

デイケアセンターほがらか で行なっているイベントなどの様子をスタッフが綴っています。

認知症ケア専門士の認知症話⑧

2024.06.14

梅雨入り前にも関わらず気温が夏日になりました。

今回は認知症と温度管理

高齢になると身体の機能低下によって体温調節機能の低下や筋力低下によって体内の熱を生み出せなくなる事、食事量の低下で栄養が不足する事等で夏でも寒く感じやすくなります。

認知症では

①自律神経の働きが低下する事で温度調節機能が低下する事があります。

②判断力低下で暑さや寒さの判断が失われている事があります。

③精神的不安で着こみ、あたためることで不安を和らげる事があります。

アルツハイマーでは日付や周囲の認識が低下する事で季節に合った服装や生活が難しくなり、不安解消に着こむ可能性があります。

レビー小体型では多汗や寝汗、皮膚血管の拡張などの症状がみられ、周辺温度に関係なく汗が出たり、血流の増加で体温を下げてしまいます。

意図せず身体機能から温度調整ができず、理解も難しいので周囲との温度差が生じているのです。

その為、理解してもらうのではなく何が快適か、なぜ暑いのか寒いのかをこちらが理解して関わる事がまずは第一歩です。

9年前、厚生労働省の発表で2040年の認知症の予想人数が802万と出ていましたが、今年の発表で2040年の認知症の人数が584万人に減りました。生活習慣への意識や認知症予防への意識からだとみられますが以前多い事に変わりはありません。周囲の人の配慮や理解が今後さらに必要となります。

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