ほがらか日記

デイケアセンターほがらか で行なっているイベントなどの様子をスタッフが綴っています。

認知症ケア専門士の認知症話⑨

2025.01.15

欧米で認知症患者の減少が報告されており、研究が進んでいます。認知症の発病因子は複雑で固定ではなく、しかも長期的な原因で起きるため研究には時間を要していますが、わかったこともあります。それを今回はご紹介します。

世界的に見ても寿命は延びています。医学の発展、食の改善、過ごしやすい環境などが理由です。

日本では介護保険がはじまって、高齢になっても安心して安全に生活する方法を考えましたが、少しずつ意味合いが変わり、本人だけでなく家族も幸せになる事や健康で長生きする事も考えました。がんやリウマチ、パーキンソンなど研究が必要な病気の中に認知症もあります。

認知症という認識を先ずは周知するところから活動していますが、大半の人が正しく認識されるには至っていません。それは情報を正しく伝えなかったり、当事者意識がなく聞く機会がないなどがありますが、日々情報が更新されることについていけないこともあります。

日本では以前もお伝えした認知症薬の使用開始があり、認知症対処から治療に変わりつつあります。ですが認知症予防が進めばもっと良いはずです。

では何故海外で減少、日本は増加したか。

そもそも日本人の食生活は良かった事が考えられます。欧米人は塩分や油分が多い食事をして、肥満の人も多い印象はないでしょうか?日本でも塩分は問題視され、WHOは1日5gまでと言っています。血管に良くない食事をしていた欧米人ですが、国が健康に取り組みだして、血圧やコレステロールの改善をはかりました。ヨーロッパでは塩に対しての制限が日本より厳しくなったとの話もあります。結果として健康も目指して、血管に良い生活、血圧やコレステロールの改善、運動、睡眠などを取り組み、認知症に繋がったと考えられます。

生活習慣の改善が認知症予防。

仕事や趣味活動を継続している事、運動機会がある事、知識を有している事など認知症になるかならないかを何年も継続して追い続け経済的観点で研究した結果の報告がアメリカではあがりました。それも生活習慣に運動や活動、食事、睡眠が大切でした。

塩分は良くないと言いますが食塩です。適量の海塩はミネラルを含み身体には必要なものです。そこは間違えないようにして下さい。

日本人は高齢になると油分が取らなくなるのも良くないと言われる事があります。様々なものを適量とる事が大切です。

よく働き、よく学ぶ事や他者に迷惑をかけない事が美徳の日本人は他者を気にして休まず働き続けましたが、結果として睡眠や食事は疎かになり、個人は会社のためにボロボロになったなんて話もあります。

自分の体に入るものは自分で選び、満足できる睡眠時間を確保して、健康のために正しい知識を日々入れる事が認知症予防の第一歩かもしれません。

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