ほがらか日記
デイケアセンターほがらか で行なっているイベントなどの様子をスタッフが綴っています。
認知症ケア専門士の認知症話⑤
2022.10.15
今回は認知症の薬について触れたいと思います。
認知症の根本治療薬はまだありません。
認知症薬として使われるものは、進行を遅らせることを目的にしたものです。そう聞くと「治らないなら飲まなくてもいいんじゃないか」「遅らせるといってもしれているでしょ」なんて思うかもしれませんが、侮るなかれ。正常圧水頭症や甲状腺機能低下症などで起こる認知症は治療で戻すことはできますが、認知症は脳内で長年のたんぱく質の蓄積が影響しているので進行し続けます。よく聞くアルツハイマー型認知症は脳内にアミロイドたんぱく質が蓄積することで起きていると言われています。
高齢化により筋力低下、心身状態は悪化し、低下します。ですが、悪化具合は当施設「デイケアセンターほがらか」のような場所で運動や活動機会を設ける人と設けない人とでは明らかに悪化具合が変わります。
※グラフは 東京都福祉保健局 とうきょう認知症ナビ より
薬を使用して維持や悪化を遅らせることが1年後、2年後・・・どのような差を生むかは容易に察しがつくと思います。おすすめは専門外来で見てもらうことですが、まずはかかりつけ医への相談からでもいいです。2025年には65歳以上の5人に1人が認知症または予備軍と推計されています。その認知症は今日明日の原因で起きるものではなく、何年も何年もかけて起きるものです。恥ずべきものでも、特殊な事でもありません。高齢社会日本においてはほとんどの人が通る道です。だから、出来ることから行いましょう。
薬の種類等は次回10/31に続く・・・