健康・介護のまめ知識
2023年1月 7日
冬の脱水症にご注意を!
1月に入り、冬本番の寒さをむかえています。
気温が下がり夏ほど汗をかかなくなると
水分補給量も少なくなってしまいがちですが、
冬も体は水分代謝を行うために水分が必要になります。
また、冬の方が※1不感蒸泄が増加しますのでより、
意識して水分補給が大事になります。
※1不感蒸泄... 人の皮膚や粘膜、呼気から蒸発する水分のことを不感蒸泄と言います。
冬の方が空気の乾燥などあり、失われる水分量が多いとの報告もあります。
人間は、排泄(尿・便)、呼気、汗などから1日におよそ2500mlの水分が失われます。
それを補うためには、飲み物や食べ物から同じだけの水分を
摂り入れなければなりません。
不感蒸泄は何もしていなくても1日に約600~900mlの水分が失われると言われています。
汗をあまりかかない冬は水分を失っている自覚が少なく、
夏場に比べ水分摂取の機会が減ることで、
脱水を引き起こす可能性があります。
特に高齢者の方は、内臓機能や筋肉量の低下などにより、
もともと体内の水分量が不足しやすい上、喉の渇きを自覚しにくく、
日頃から脱水症になりやすい状態にあるといえます。
冬場の脱水を引き起こす要因として以下のことが考えられます。
1. 秋から冬にかけては、湿度が低く乾燥しがちである。
特に室内は気密性が高いために乾燥しやすく、
エアコンなどの使用で湿度が10~20%も低下し、
皮膚からの蒸発で肌の水分も失われやすくなります。
2.身体が冷えるや、トイレが近くなる、汗をかいている実感が
無い等の理由で飲水量の不足する。
3. 風邪、インフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症による
発熱、下痢、嘔吐などで体液が失われる。
脱水症状のサインとしては
• のどが渇く
• 口内がネバネバする
• 指先の皮膚が乾燥している
• 手足が冷える
• 倦怠感がある
• ふらつきがある
• 尿の色がいつもより濃い
などがあげられます。
冬場の脱水予防策としては
・ こまめな水分補給
水や白湯をこまめに摂るのが望ましく
冷たいものではなく、常温が良い。
脱水が起きていれば、電解質を含む経口補水液が良いとされています。
・ 乾燥対策
加湿器を使用し、部屋の湿度を管理する。
室内で快適に過ごせる湿度は40%~60%といわれています。
肌の乾燥に対しては、保湿クリームで肌を保湿する。
上記のようなことを実践して
冬場の脱水対策に取り組みましょう。
最後に、心臓の病気や腎臓の病気など基礎疾患を持っている方の場合、
水分の取りすぎも体に負担がかかることがあるため、
医師と相談しながら脱水症対策をしましょう。