健康・介護のまめ知識
2011年1月 1日
リハビリテーションからの紹介 その7 転倒予防について
なぜ転倒を予防しなければいけないのでしょうか?
□高齢者は転倒して骨折しやすい
□転倒・骨折が寝たきりの原因の1つになっている
転倒は誰にでも起こる可能性があります。
そのため転倒を予防することは重要なことです。
どのような人が転倒しやすいのでしょうか?
□65歳以上の高齢者の方
□疾患の既往がある方(視力低下、感覚・運動障害、眩暈など)
□片脚立ちが15秒以下の方
□つたい歩き、杖を使用している方
□最近1年以内に転倒した経験がある方
転倒はなぜ起こるのでしょうか?
転倒は様々な要因が複合して発生するとされています。
①身体的要因
□加齢や運動不足などによる身体機能の低下
□身体的・精神的疾患の合併
□薬剤の服用など
②生活環境要因
□屋外の道路・建物構造
□屋内の障害物
□段差
□履物など
転倒を予防するためには、これらの危険要因を見直すことも大切です。
今回は身近に見直せる屋内環境についてチェックしてみましょう。
住み慣れた自宅も見直してみると思わぬ危険があるかもしれません。
転倒を防ぐ最も簡単な手段の1つである転倒しない環境作りを考えてみましょう。
①足がひっかかりやすい場所・物
□部屋、廊下、階段、玄関の床の上にはなるべく物を置かない
□避けないと通れない、部屋の中の家具・小物を整理する
□固定されていないじゅうたん・マットを取り除くか、ずれたりしないようにする
□コード類(電化製品のコード、延長コード、電話線など)は、壁や床に固定する
②足が滑りやすい場所・物
□浴槽や洗い場の床にはすべりにくいマットをひく
□家の中ではスリッパを使わずに、なるべく裸足で歩く
□寒い場合は滑り止めつきのルームシューズを選ぶ
□ストッキングや薄手の靴下は注意
特に低い段差や浴室内外は転倒しやすいため気をつけましょう。
参考・引用文献:武藤芳照ほか:転倒の予防法