健康・介護のまめ知識
2023年11月10日
転倒について考えてみましょう
厚生労働省の動態調査によると高齢者の「転倒・転落・墜落」による死亡者数は
「交通事故」の約4倍だそうです。また、転倒場所としては「階段・段差」に比べ、
「同一平面上」での転倒が圧倒的に多くなっています。
【高齢者の介護が必要になった原因】
高齢者の介護が必要になった原因として、「骨折・転倒 13.0%」は、
「認知症 18.1%」、「脳血管障害15.0%」、「衰弱 13.3%」に次いで
4番目に多い原因となっています。
① 転倒事故の発生場所
1位 住宅 49%
2位 道路 23%
3位 公共施設 17%
② 年代・男女別件数(住宅での転倒)
前期高齢者(65~69歳)に対して、後期高齢者(75歳以上)は
約2倍の転倒数となっています。
男女比では4:6で女性の転倒数が多くなっています。
③ 転倒による症状(住宅での転倒)
1位 擦過傷・捻挫・打撲 45%
2位 骨折 28%
(骨折の部位では、約半数が足の骨折)
※内臓損傷等による死亡は0.7%
転倒により、これまでの生活が一変してしまうことも珍しくない事が
わかっていただけると思います。
自分はまだ大丈夫と過信せず、大きな怪我をする前に、まずはご自身の
運動機能の実際を知り、出来ることから転倒予防に取り組んでみましょう。
運動機能を知る評価項目はいくつかありますが、そのうちの一つに
TUG(Time Up & Go Test)というものがあります。
これは、椅子にゆったりと腰かけた状態から立ち上がり、3mを心地よい
速さで歩き、折り返してから再び着座するまでを観察するものです。
このテストを所要時間で評価したものがTUGです。
以下は実際に当デイケアで定期評価している様子です
70歳代の平均は 9秒
80歳代の平均は 11秒
転倒リスクが考えられる基準値は 13.5秒
30秒以上で要介護レベルと言われています
一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか
デイケアセンターすこやか