健康・介護のまめ知識
2012年8月 1日
風疹について
最近、関西圏を中心に過去5年間で最悪といわれる程
風疹が流行しているとのニュースがありました。
たいていの方は子供のころにワクチンの接種で
免疫があるのですが、
場合によっては大人になってからも感染する
恐れもありますので、
今日は風疹に関して少し概要に触れたいと思います
概説
病原体は風疹ウイルスです。約5年の周期で、晩冬から春、初夏に流行します。
25~50%は不顕性感染です。感染経路は鼻咽頭分泌液の飛沫感染で、
潜伏期は、14日~21日です。感染可能期間は潜伏期の後半から
発疹出現後5~7日間で(学校における出席停止の基準は発疹消失まで)、
感染力は麻疹(はしか)より弱く、小児期に感染を免れ、
成人で罹患(りかん)することがあります。
妊娠初期に妊婦が感染すると、難聴などの先天異常の子どもが生まれます。
1964年米国、1965年沖縄で先天性風疹症候群が多発しました。
1969年以降、世界で風疹ワクチンの接種が行われるようになりました。
症状
バラ紅色の丘疹(きゅうしん)、リンパ節腫脹(しゅちょう)、微熱が主な症状です。
発疹は、顔、耳の後ろから頭、体、手足へ広がります。
発疹は融合の傾向は少なく、色素沈着や落屑(らくせつ)を伴いません。
リンパ節腫脹は発疹出現の数日前から現れ、
頸部、後頭部、耳の後ろに認めやすくなります。
診断
疫学的な情報(地域での流行)を考慮に入れ、
臨床症状および経過により診断します。
確定診断には、急性期および回復期に得られた
ペア血清で風疹HI抗体価の測定を行います。
標準治療
特別な治療法はなく、対症的に行います。
治療を必要としない場合も多くみられます。
予防法/生活上の注意
予防法として、風疹ワクチンの接種があります。
わが国では生後12~90カ月に男女を問わず定期接種として実施されています。
風疹抗体陰性の女性は積極的に予防接種を受けることが望まれます。
ただし、妊婦の風疹ワクチン接種は禁忌で、
風疹ワクチン接種後2~3カ月間は妊娠は避けることが望ましいでしょう。
風疹抗体陰性の女性が妊娠した場合、風疹流行期はとくに注意が必要で、
抗体価検査を定期的に行い、経過観察を続ける必要があります。
上記の概要でもおわかりいただけるかと思いますが、
風疹に感染しても通常はそんなに重篤な症状を発症する
ものではない事がわかります。
ただし、妊婦さんへの影響が一番の問題になるとの事で、
周囲への感染拡大や、特に妊婦さんへの感染に対しては
配慮が必要となってきます。
まぁかからないようにする事が一番重要なんですけどね。
以上、デイサービスセンターいきいきからの豆知識でした。
平成24年 8月 1日