健康・介護のまめ知識
2017年1月20日
声掛けしてみませんか?
こんにちわ!ヘルパーステーションです。
去年からたてつづきにあった視覚障害者のホーム転落による人身事故
まだ記憶に新しいと思います。こういう痛ましい事故を受け
ホームドアの設置や点字ブロック等ハード面の整備が全国規模で行われていると思いますが
まだまだいろんな事情により進んでいないのが実情です。
そこで、一つ。ハード面が進まなければソフト面でアクションを!
では。私たちはいったい何ができるのでしょうか?
皆さんは視覚障害者の方と出会ったときどうしていますか?
道路で白杖を持って一人で歩いている方や
盲導犬を連れている方を見かけたことをあるかと思いますが
その時どう感じましたか?
もしかして、「大丈夫かな?」と何か感じつつ見守っていたことはありませんか?
その時、もしかしたら何かお手伝いしたくなったことってありませんでしたか?
でも視覚障害者の介助の仕方が分からなくて声をかけるのを
躊躇してしまったってことありませんか?
今日はそんなときのためにどうすればよいかをお話しさせてもらいます。
まずは、視覚障害についてサクッと学習してみましょう
視覚障害には全く見えない「全盲」メガネなどで強制しても視力が弱い「弱視」
見える範囲が狭い「視野狭窄」があります。
生まれつきの障害か病気や事故などでの障害(中途障害)によっても
その障害の内容には 個人差があります。
<これらは障害の程度によってかなり個人差があり、また症状はこのかぎりではありません。>
目が見えないと何が不便か。 →→→ 行動が制限される つまり
移動・運動・操作能力が制限され、とくに未知の環境での消極性をもたらします。
いつでも好きな所に安全に安心して行けるということは私たち誰もが日頃当たり前のようにしていることです。
しかし障害があると、このことが大きなハンディキャップになります。
健常者にとっては、好きな時に好きな買い物をする、本を読む、旅行をするなどどれをとっても、ごく当たり前のことですが、視覚障害者がそれを単独でするのは非常に難しいです。
特に、困ったときに援助を求める人が見つからないことこそが
大きな不安要素になります。
特に不便の感じる場所
- 駅のコンコースや商店街での人混みの歩行
- 駅のホームや構内の複雑な地形
- 誘導ブロック周辺の放置自転車や飛び出している看板
- タクシーを拾う時
- 電車やバスの時刻表や行き先表示の認識
- 電車やバスが定位置に止まらない場合
- 人や車が少ない時の青信号の認識
- 高架橋によって音が反響する交差点、道が斜になっている広い交差点の横断
そして、さあ。
視覚障害者を街で見かけたら、思い切って声をかけてみましょう!
知らない人に声をかけるのはとても勇気がいることだと思いますが
状況に応じてそのまま感じたことを話しかけてみてください。
「信号が青になりましたよ」「今渡れますよ」「何かお手伝いしましょうか?」「段差がありますよ」「前に車が止まっています」
駅の中では「もっと内側へ」などなど
盲導犬がいても問題なく話しかけても大丈夫です!
その際、前からではなく、横か後ろから声をかけると、
びっくりしたり突進してぶつかったりしなくてすむので良いそうです
「一人で大丈夫です」と言われたら「お気をつけて」と返事でOKです!
歩いていて恐怖を感じる場面は
- 崖のように道路が急になくなるような感じがするとき
- 自動車や自転車がすぐそばを通りすぎたとき
- 自分の前にいきなり人が現れたとき
- 工事現場の近くを通りかかって、騒音で方向が判らないとき
道を聞かれたときは
目的地までの交差点の数や右左の方向を説明して教えてください。
「こっち」とか「あっち」は理解できません。 |
こんなときはぜひ手を差し延べて下さい。
- 階段の近くですり足になったりスピードが落ちる人を見かけたとき
- 障害物の手前でもスピードが落ちない人を見かけた時(視野障害の可能性があります)
- 単眼鏡で時刻表や表示を覗いている人を見かけたとき
- バスの中で降車ボタンが判らなくて探しているとき
白杖の役割
「目」の働きを補う役目をします
何かにぶつかったときに、その衝撃を和らげ、体を守ってくれます。
立って歩いているときに手で触って確かめられない遠くのものを知ることができます。
杖の先にある障害物、溝、段差などが判ります。
相手に視覚障害者であることを知らせ、注意してもらうことができます。
白杖SOSシグナルを知っていますか?
「白杖SOSシグナル」とは、視覚障害者が困ったときのSOSの合図です。
白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚障害者を見かけたら
軽く肩をたたいて「何か手伝うことがありますか?」と声をかけてください。
(すべての視覚障害者がシグナルを発するとは限りません。ぜひ声掛けを)