健康・介護のまめ知識

2009年11月30日

便秘のはなし

便秘のはなし   

cloverもしかして便秘?

便秘とは、自然な排便のメカニズムが乱れ、排泄物が長時間の間腸内にとどまり、
不快に感じる状態です。健康な人は通常1日1回の便通がありますが、人によって
2~3日に一回の人もいます。しかしその場合でも満足できる排便があり、苦痛
を感じない場合は便秘ではありません
。逆に毎日便通があっても苦痛や残便感な
ど不快感を伴う場合、「便秘」とみなします

3日以上便が出ない、または出ても少量・コロコロと硬い便が出る・残便感がある

このような症状の方は便秘です。

3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態


      cloverどんな便秘(便秘の原因)?

急性便秘

一過性単純性便秘
旅行に行くとその間ずっと便秘になってしまうという状況。引越しなどにより生活リズムや環境が変わり、突然便秘になる場合もあります。その他、精神的に大きなストレスを受けた時なども こういった便秘になります。一過性なので、一時的に受けたストレスの原因が解消されれば便秘はおさまる筈です。

症候性便秘(器質性便秘慢性のタイプも有り)
なんらかの病気(腸捻転・腸閉塞など)が原因で引き起こされる便秘。嘔吐や腹痛、下血などを伴うこともあります。症状がひどい場合はもちろん病院を受診されると思いますが嘔気や腹痛などが頻繁に起こる場合は軽く考えず、病院で検査してもらいましょう。  hospital

慢性便秘

弛緩性便秘
運動不足や食事量の不足によって腸のぜんどう運動が弱くなり、便秘を引き起こしてしまいます。子供・高齢者や出産回数の多い女性によくあるタイプの便秘です。

痙攣性便秘(過敏性腸症候群のうちの1つです)
精神的ストレスによる自律神経の乱れから起こります。腸がその影響を受けて過敏になることでぜんどう運動が強くなり、腸のぜんどう運動が正常な働きをせず便秘となってしまうのです。ウサギの糞のようなコロコロとした便が出ます。

直腸性便秘
何度も便意を我慢することで、腸の働きが悪くなり「便意」を感じなくなってしまい便秘になります。また、下剤や浣腸を乱用することによって排便の反射機能が著しく低下し起こる便秘です。(本来『排便してほしい』と脳に送られるはずの信号が送られなくなってしまい排便するのが困難になってしまうのです。)大きくコロコロとした硬い便が特徴です。

clover自分でできる便秘の解消法

便秘になるとすぐに便秘薬に頼ろうとする人がいますが、

ちょっとまってください!!便秘を解消するには生活習慣の改善が必要です

1食事は規則正しくしっかりと。野菜も食べよう  restaurant 

 食べ物が便のもとになります。ダイエットや小食により食事そのものの量が減ることでいい便がつくられなくなります。また朝食は胃や腸が活動を始めるために大事な役割を果たしています。
 食物繊維は腸で消化されずに便として排泄されます。食物繊維には腸を刺激することで便通を整えまた、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える役割があります。

食物繊維の多い食品

海藻類    ひじき(干)、まこんぶ(干)、あまのり(干)

豆類     大豆、あずき、納豆、おから

イモ類    ジャガイモ、山芋、サトイモ、サツマイモ

穀類      玄米、胚芽米、オートミール

野菜      ゴボウ、切り干し大根、春菊、ホウレン草、もやし、さやいんげん      apple

その他     バナナ、ヨーグルト、オリゴ糖                  banana


2便意があったら排便を我慢しない
便意を我慢することを繰り返すと、便意を伝える刺激が脳に届かなくなり、便秘習慣がついてしまいます。先ず大事なことは便意があるときにできるだけすぐにトイレへ行きましょう。

特に朝は時間に余裕を持ち、朝食を食べる・トイレに行く時間を作ることが重要

3適度な運動をして、腹筋を鍛える

ウォーキングヤジョギングなどの運動をすることで腸のぜんどう運動を活発化します。また、腹筋が弱くなると便を出すことが困難になります。寝る前や起き抜けにおなかの周りを時計回りにマッサージし腸のぜんどう運動に刺激を与えることができます。

4水分をしっかり摂取する

水分が不足すると便が硬くなってしまい、出すことができず便秘になります。

人間の体は約70%が水分でできています。一般的な大人は、1日に約2000~2500mの水分を体の外に排出しています。そのうちの約10%(約100ml)が便に使われるといわれています。食物に含まれる水分(約700m)を含め約2~2.5の水分をとる様にしましょう。

また、朝起きがけにコップ一杯の冷水を飲むと腸を刺激し排便への合図となります。又日中や入浴前の水分補給も心がけましょう

最後に症状が改善しない場合は、かかりつけ医や胃腸科や消化器科などの専門医に相談しましょう。
                                     
ふじのもり訪問看護ステーション   H21・12・1更新

ページトップへ戻る